小学3年生くらいだったろうか。 体育の時間だった。
「うちやま〜!!体育帽はどうした〜!!」 「家に忘れてきました…。」 「何してんだこのばかちんがぁ〜!!」 体育教師の大きな怒鳴り声が体育館中に響き渡る。
静まりかえる生徒一同…。
体育帽を忘れたのは私1人だけだった。
みんなが並んでいる列から一歩前に出された幼き日の内山少年。
恐ろしい形相で私をにらみつける強面の体育教師である「内山先生」
・・・・。
え?
はい。その通りである。
その体育教師は私の父であった。
冒頭の「うちやまぁ〜!!!」という父の怒鳴り声。 心の中で、
「いや、父ちゃん、あんたも『うちやま』やん。」
とツッコミを入れた幼き日の私。
と次の瞬間、
バチーン!
頭を強く叩かれてしまった。
もう40年以上も前のことだ。 昭和の学校の先生は当たり前のようにゲンコツをしたり、頭を軽く叩いたりしていたものだ。
ここで、それをどうこうと言うつもりはない。
私が通っていた小学校は、父が務めていた私立高校の附属小学校だった。 カトリック系の私立の学校で、1学年に1クラスしかなく、 小学校1年生から卒業する6年生まで、同じクラスメートと過ごすのだ。
「先生の息子」
私が体育教師「内山先生」の息子であることは、当然ながらクラス全員知っていた。
「先生の息子だから…」
そういう枕詞が私に付かないよう、 父は授業で私に厳しく接したのだ。
私には3つ年上の姉がいる。 当然、姉も小学校は父が務める高校附属の小学校に通った。
姉は高学年あたりから、クラスメートに悩まされて小学校生活を過ごした。
いわゆる「いじめ」のようなことを受けたのだろう。 あまりその事を話さなかったので、ある程度の年齢になるまで、 私はよく分かっていなかったが、振り返ってみると部屋で姉がよく泣いていたことがあった気がする。
その経験があったからだろうか。
「先生の子供」は目立ちやすく、ターゲットにされやすいのだろう。
父が私に対してクラスメートの前で厳しく接してくれたお陰で、 姉が受けたような経験をすることなく、 普通に楽しく、人間関係のトラブルもなく、 私はむしろクラスの人気者になり、 「楽しい小学校生活」を送ることができた。
今思えば、父は私を守ってくれたのだろう。
私も姉も中学受験を経験した。 私が通っていた私立の小学校は高校の附属というだけで、中学校はないのだ。 少し変わっている学校だった。 よって、ほとんどの生徒は私立の中学校を受験する。
姉が通った中学校がとてもよかったので、当然私もその中学校を受験することになった。
私が受験した中学校は、国語・算数・理科・社会に加えて、技能教科である、体育や音楽、美術、家庭科なども筆記試験があった。
姉は真面目な性格だったため、コツコツと勉強するタイプ。 私は真面目ではなく、遊びたい盛りの普通の男の子だ。
受験を3ヶ月後くらいに控えたある日の夜。
リビングの隣に私が寝る部屋があり、もうとっくに私が寝静まったと思ったのだろう。 リビングから両親の会話が聞こえてきた。
「しん(私)はだめよ。あの子は」 「ああ。しんは無理やろ。受からんやろ。」 「あの子はお姉ちゃんとは違うからね…。」
鮮明に覚えているこのセリフ。
「あの子はお姉ちゃんとは違うからね…。」
この会話を耳にした小学校6年生の私は、
それはもう、とにかく『頭に来た』のだった。
「ちきしょう…。今にみてろ…。絶対受かってやる…。」
メラメラメラメラと、燃えさかる闘志が湧いてきたのがわかった。
なぜだろう。悲しいとかショックとか、落ち込むとかではなく、
「今にみてろ」
という感情が勝ったのだった。
その日以来、人が変わったように勉強したことを今でも覚えている。
結果、私は見事に合格した。
しかし、その中学校はこれまた変わっていて、筆記試験で合格後になんと『抽選』で最終的な合否が決まるのだ。
本当によく分からないシステムだった。 私は、めでたく、『くじ引き』で落ちた…。
そして、公立の中学校に入学したのだった。
今となっては、公立の中学校に進学して、本当によかったと思っている。 生涯の友、親友と出会い、そして、私が今、梨香台ゼミナールで講師をするきっかけを与えてくれた人物も中学校で出会っているからだ。 その話はだいぶ昔の「ウッチー通信Vol.106♪」で私の失恋話の回があるので、興味ある方はそちらを読んで頂きたい(^^ゞ
話は戻るが、今振り返って考えてみると、 確認したわけでもないし、今後も両親に聞くことはないだろうが、
私がまだ寝ずに起きているのを分かっていて、敢えて聞こえるような大きな声で会話していたのではないかと考えてしまう。
いまいち受験に対して、身が入っていなかった私に、 私の性格を熟知していた両親が、 私にやる気と闘争心と、姉に負けたくないという気持ちを持ってもらうように、 わざと仕向けたとしたら…。
いや、そこまでは考えてないだろう。 普通に、「あの子には無理だ」と思っただけだろう…。
しかし、私が筆記試験に合格したときの両親の喜んだ顔は、今でも覚えている。
皆さん、こんにちは!「ウッチー通信♪」のお時間です。 長々と私の思い出話にお付き合い頂き、ありがとうございます。m(__)m
なんと言いますか、「反骨精神」ですかね。
そういったものが時として必要になると私は自分自身の経験からそう信じているのです。 ですから、時に、塾生に対しても「厳しく」指導することもあります。 他の塾生の前で叱ることもあります。 でもそれは、 「負けないでほしい。その悔しさをバネに頑張ってほしい。」 「今はわからなくてもいい。恨まれてもいい。志望校に合格してくれればそれでいい。」 そういう、いわば親心のような気持ちで塾生に接しているからです。
もちろん、叱られるようなことがあった場合、 その塾生には、その後に、個別で優しく諭し、フォローしております。 もう11月になりましたね。 受験まであと2〜3ヶ月です。 小学6年生の私が、両親に対して、 「今に見てろ。絶対受かってやる…。」 と闘志に燃え、お尻に火が付いたのもこの時期だった気がします。
受験生諸君、まだ間に合いますよ。 本気で、本当の本気で勉強してください。 いずれにせよ、君たちの人生が変わる「冬」になるのは間違いないです。
相変わらず、前置きが長くてすみません。では行きましょう♪ 「今週の梨ゼミほうこくぅ〜♪」
本日は漢字検定に加えて、東国分中(3年)/市川四中(3年)/市川三中(3年)/市川一中(3年)/下貝塚中(3年)/行田中(3年)の塾生対象の直ゼミが行なわれております。 来週からは、各中学校で期末テストが毎日行なわれますので、 場合によっては、火曜日から金曜日まで毎日「早ゼミ」が続くかも知れません。 皆さんの内申点に関係する、大事な大事な定期テストですから、ここは、我々講師が、
「うわ〜!!毎日早ゼミか〜!」と
弱音を吐くわけがありませんよ!(^-^) 皆さんが1点でも多く得点できる為にも、私たちは全力でサポートいたします!
更に来週以降の直ゼミの予定は以下の通りです。 ■11/9(土)…松戸五中・牧野原中(3年生のみ)、和名ヶ谷中・河原塚中(全学年) ■11/16(土)…下貝塚中(1,2年)・市川一中(1,2年)・松戸二中 ■11/23(土/祝)…東国分中・市川三中・行田中・松戸五中・牧野原中(全中学校1,2年生のみ)
また、年間スケジュール通り、11/22(金)は10/20(日)の代休として、 そして11/26(火)と11/27(水)は講師研修の為休校になります。 11/23(土/祝)に関しては、直ゼミのみ実施されます。 講師研修期間中の早ゼミは実施いたしませんのでご注意ください。
さて、今回の「ウッチー通信♪」は、この辺でお別れのお時間となりました。 今回も長い文章にお付き合い頂き、ありがとうございました。 朝晩は冷えてきましたので、お身体にお気を付けて良い週末をお過ごしください。 それでは皆さん、ごきげんよう! 次回の「ウッチー通信♪」をお楽しみに〜! (^-^)/~~
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