「国語入試問題必勝法」 このタイトルを見れば、100人が100人とも
「参考書かな」 「教材のことかな」
と思うでしょう。
これは、私が高校1年生くらいの頃に出会った衝撃的な短編小説のタイトルなんです。 「清水義範(しみずよしのり)」先生の代表作であります。 もちろん、小説なのでフィクションですし、もし興味が沸いてこの本を読んだとしても、 受験生の皆さんは、この小説の内容を鵜呑みにしてはいけません。
国語が不得意な受験生の浅香一郎(あさかいちろう)に、 家庭教師の月坂(つきさか)が、現代文の問題の解き方を教えるという物語です。 その解き方がとても面白いんです。 例えば、選択肢問題では「長短除外の法則」や「正論除外の法則」など、読んでいると、思わずニヤニヤしてしまう法則が出てきます。 現代文の入試問題に対する皮肉とユーモアに富んだ作品です。
この作品に出会って、清水先生のファンになり、かなりの作品を読み漁ったものです。 「永遠のジャック&ベティ」 「グローイング・ダウン」 「ムイミダス」 「私は作中の人物である」 などなど…。 パスティーシュ(模倣)の手法を取り入れた作品も多く、パロディ、コメディ、ユーモアに富んでいて、独自の切り口で作品を出し続ける清水先生。 私の青春時代の1ページに深く刻み込まれています。
さて、この「国語入試問題必勝法」。 受験シーズンでこのタイトルは、かなり気になる作品だと思いますが、 受験生の皆さん、もう一度言いますが、あくまで小説なので、たとえ読んだとしても、参考にしてはいけませんよ。(^^ゞ 年代的にかなり古い小説ではありますが、今読んでも十分に楽しめる作品です。 短編小説なので、20分もあれば読み終わるでしょう。「読書の秋」にいかがでしょう。
「ウッチー通信♪」のお時間です。
さて、毎回タイトルコールが遅れてしまいがちな「ウッチー通信♪」ではありますが、皆様いかがお過ごしですか? もう11月になってしまいますね。 「読書の秋」ということで、面白い本を紹介する形で始まりましたが、今回は私が音楽を始めるきっかけになった出来事ついて書きたいと思います。 まさに「芸術の秋」ですね。
11月になると思い出すのです。 私の淡い中学時代の恋物語を…。 忘れもしません。 私は中学2年生の秋に、生まれて初めて登下校を共にすることができた女性、いわゆる「彼女」という存在に恵まれたのでした。
私から告白しました。
〇崎〇子さんという同学年の女子バレー部の子でした。 お付き合いが始まり、1ヵ月ほど経った頃でしょうか。もうすぐ12月になろうとする頃です。 そうクリスマス。私は、彼女にクリスマスプレゼントを買いたいと思いました。 当時の中学生のお小遣いでは十分なものなど買えるはずがありません。 そこで、中学2年生のうちやま少年は、大胆にも、親に頼み込んで早朝からの新聞配達を始めることにしたのでした。(昔はそんなこともできた)
「さて、明日から新聞配達だ!頑張るぞ!」
と新聞配達を翌日に控えた夜のこと。
家の電話が鳴り響きます。(当時はメールもLINEもありません)
ジリリリィーン!ジリリリィーン!
ダイヤル式の黒電話です。 たしか母が電話に出たと思います。 そして、 「しん!(私のことです)電話よ。女の子から。」 「あぁ、はいはい。(彼女からだ…)」
電話に出ると、なにやらいつもと声色が違う彼女が受話器越しにいました。
「もしもし?どげんしたと?」 「あの、うちやまくん、あの、わたしね、あの〜」 「なんね?どげんしたと?なんかあった?」 「あのね、好きな人ができたと。」 「え?なに???え??え?なに?」 「好きな人ができたけん。」 「…。好きな…、人…。」 「ごめん…。」 「誰ね?誰のこと言っとうと?」 「あのね、バレー部のね、藤田先輩…。」 「藤田先輩…!!(めちゃ怖い先輩…)」
ちょっと補足説明。私は福岡は博多の出身です。 博多弁の会話になっています。あしからず…。(^^ゞ
「藤田先輩ね…。そんならしょうがないたい。」 「ごめんね。うちやまくん。」
ガチャ。ツーツーツー。
ええ。明日から新聞配達です。 しかも、天気予報は雨でした。 何のための新聞配達って、彼女にプレゼントを買うための新聞配達です。
私は、ウォークマンで長渕剛さんの「STAY DREAM」を聴きながら、雨の中新聞配達を朝4時起きでやりました。
「死んじまいた〜い ほどの〜♪ 苦しみ〜 悲しみ〜♪ そんなものの〜♪ ひとつや〜ふたつ〜♪」
ヘッドホンから流れる長渕剛さんの「STAY DREAM」は、しばらく私のテーマソングになっていました。 それから、私は、高校受験を控えた中3の夏休み前までの約半年間、 毎日毎日、来る日も来る日も、雨の日も、風の日も、雪の日も、新聞配達を続けました。 長渕剛さんを聴きながら。
そして、うちやま少年は10万円を新聞配達で貯金するのでした。
(この10万円。どうしてくれよう…。)
時代は空前のバンドブームです。もう私にはその使い道は決まっていました。 高校入試が終わり、中学を卒業すると同時に、 うちやま少年は楽器屋さんでエレキギター、ギターアンプ、エフェクター、ギタースタンド等、諸々全部を現金一括で購入しました。
ロックンローラー「SHINICHI UCHIYAMA」が誕生した瞬間でした。 そこから私のロック人生がスタートするのでありました。
思えば、あの時、私が彼女にフラれていなければ、新聞配達のお金は何やらプレゼント等で消えてしまい、 ハングリー精神が養われることはなく、無論、長渕剛さんの世界観に浸ることもなく、
そして、
エレキギターを手にすることもなかったでしょう。
つまりは、音楽で上京を志すこともなく、今、私は、梨ゼミで英語講師をやっていないかもしれません。 人生、ちょっとした選択が違えば、歩む道は大きく異なってくるものだと思います。
あの時、私を振ってくれた〇崎〇子さん。
私を振ってくれて、ありがとう。 おかげで私は今、梨ゼミで立派に英語講師をやれています。 今となっては、「いい思い出」です。
人生には「最悪だ!」と思う瞬間が幾度か訪れます。 しかし、たいていのことは、時間が経てば
「いい思い出だ。」
とか、
「あれはあれでよかった」 「あの経験があったから、今の自分がある」
とか、そんな風に思えるものです。
中学生諸君! 君たちの今の悩みはきっと5年後10年後には、いい思い出に変わっているかもしれません。 だから、きっと大丈夫。 今をしっかり受け止めて、今を精一杯生きてください。
それから、親の言うことは200%正しいと思って間違いありません。 親の言うことを聞きなさい。
というわけで、今回は私の淡い中学時代の思い出話にお付き合いいただきました。m(__)m
しかし、 「フラれてよかった…」 と思えるのは、その後の自分が頑張ってきたからなのかも知れません。
そう。 大切なのは、何か大きな失敗や、挫折や、苦しみ悲しみに襲われたとき、その後をどう過ごすか、どう頑張るかで、人生が大きく変わるということ。
まさに、長渕剛さんの「STAY DREAM」の歌詞のままです。
〜くよくよするなよ あきらめないで Just like a boyその痩せこけた頬のままで 果てしない迷路の中を人はみんな 手探りしてでも STAY STAY DREAM そう STAY STAY DREAM…〜
★STAY DREAM…夢を見続けろ!あきらめるな!という意味です。
梨ゼミの塾生モットーにもありますね!
〜「夢」を持て!「夢」を途中であきらめるな!努力を続ければ、きっと「夢」はかなうはずだ!〜
この精神ですよ!
もうすぐ高校入試がやってきます!受験生諸君! 今、この瞬間を、精一杯頑張ってくださいね!
それでは、今日はこの辺で! 次回の「ウッチー通信♪」をお楽しみに〜(@^^)/~~~ |